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皆さんこんにちは
株式会社窪田畜産の更新担当の中西です
牛は“静けさ”で太る。 牛舎の採食・給水・横臥が“迷わず”行える設計は、ストレス低減→採食時間↑→反芻時間↑→ADG↑に直結します。ここでは面積・通風・床材・動線を定量で整理します。
1)スペース・飼槽・水槽
• 床面積:育成4.0〜5.5㎡/頭、仕上げ5.5〜7.0㎡/頭を目安。
• 飼槽スペース:60〜75cm/頭(同時採食設計)。
• 水槽:1基/15〜20頭、水深30cm以上、流量30L/分以上。縁は丸く。
2)通風・温湿度・THI️
• 自然換気:入口(風上)・出口(風下)の高低差を確保。
• THI(暑熱指数)が72超で採食性↓。ミスト+送風、給餌は涼しい時間へ。
• ドラフト回避:子牛域・休息域へ冷風直撃を当てない。
3)床材・スリップ・清掃
• 滑り係数を上げる溝切り・ラバーで転倒ゼロへ。
• ベッドは乾燥>柔らかさ。敷料は“毎日攪拌・週1全量交換”。
• 傾斜:尿・洗浄水の排出を促す微傾斜(0.5〜1.0%)。
4)動線・ハンドリング
• 直線で曲がらない導線、袋小路を作らない。
• 視覚遮蔽(サイドカーテン・パネル)で前進行動を促す。
• ハンドリング具は静音・痛みを与えないもの。
5)ウェルフェアKPI
• 跛行率、皮膚外傷率、横臥時間(目標10〜12h/日)。
• 採食/給水遅延が群で出ていないか(カメラ・IoTで可視化)。
まとめ:牛舎は“働く人”のためでもある。動線短縮・掃除しやすさ・安全性が整えば、事故ゼロ×時間短縮×ADG↑を同時に満たせます。
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皆さんこんにちは
株式会社窪田畜産の更新担当の中西です
サイレージの品質=牧場の利益率。 乾物(DM)・pH・発酵産物(乳酸/酢酸/酪酸)・アンモニア態窒素(NH₃-N)を“現場検査+嗅覚+温度”で評価し、収穫・詰め込み・覆い・切出しを標準化します。
1)収穫・含水と刈高
• トウモロコシWCS:刈取DM32〜36%、子実の半乳線〜3/4。刈高は20cm以上で土砂混入を回避。
• イネWCS/牧草:DM30〜40%、しおれ時間を確保し糖分ロスを抑える。
2)詰め込み・締固め
• 薄層・連続で敷き、ローラーで重ね踏み。密度上げ=嫌気化の速度。
• カッター長は反芻と採食性の妥協点(PSPSで検証)。
3)覆いと縁管理
• 二重被覆+重し、縁は砂袋・水袋で密着。
• 雨樋で縁からの浸水を防ぐ。
4)開封・切出し・発熱管理
• 切出し面は平滑に保ち、日量以上を剥がさない。
• 温度:切出し面で外気+5℃以内を基準。手で温感を確認し、ホットスポットを除去。
5)現場評価の“3点セット”
• 嗅覚:乳酸の爽やか臭>酢酸のツン>酪酸の腐敗臭。
• 温度:手で触れて“ぬくい”なら発熱。
• pH紙:スポットで測る(pH 3.6〜4.2が目安)※材料で変動。
6)縮小ロス(シュリンク)対策
• 詰め込み密度Upと素早い被覆が最大効果。
• 切出し面を狭く深く進め、日進量を守る。
7)異常時の応急
• 白カビ:表層除去、バンカーの空気侵入源を塞ぐ。
• 酪酸高:給与比率を下げ、糖源で発酵を補正。
まとめ:良いTMRは良いサイレージから。DM・密度・覆い・切出しの4点セットを“儀式化”することで、飼料費は下がり、ADGは素直に伸びます。
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皆さんこんにちは
株式会社窪田畜産の更新担当の中西です
飼料は“質×粒度×順序”で効く。 同じ原料でも、粒度(物理長)と混合順が違えば、反芻・pH安定・採食速度は大きく変わります。ここでは配合の考え方とTMRの作り方SOPを現場値でまとめます。
1)粗飼料(繊維)のコア設計🌿
• peNDF(物理的有効NDF):19mm以上の粒を15〜20%確保(PSPSで測定)。
• NDF/ADF:育成期NDF30〜35%、仕上げ25〜30%を目安。ADF上がりすぎは摂取性↓。
• WCS/乾草/サイレージの“複数ソース”で嗜好性と安定性を両立。
2)濃厚飼料(でん粉・副産物)🌽
• でん粉ソースはトウモロコシ中心+小麦/大麦を少量ブレンドで発酵速度を緩和。
• 副産物(糟糠・ビートパルプ・酒粕など)はタンパク・繊維・乳酸の補正に有効。塩分・水分に注意。
3)ミネラル・ビタミン🧪
• Ca:P = 2:1を基本に、仕上げ期は尿石症対策を意識。
• NaHCO₃(重曹)やMgOでルーメンpHバッファ。
• 微量元素(Zn, Cu, Se, Co, Mn)とビタミンA/D/Eは過不足の波を作らない。
4)TMRの“混ぜ順”SOP🥣
1. 空のミキサーを点検(ナイフ摩耗・回転)。
2. 粗飼料(ロング)→粗飼料(ショート)→副産物→濃厚→液体の順で投入。
3. 混合時間:過混合は粒度短縮→反芻低下。標準3〜5分。
4. 抜取りサンプルで粒度・均一性を毎ロット確認。
5. 飼槽への敷き均し(偏り防止)。
5)給餌回数とタイミング⏰
• 1日2回以上で残飼の酸敗を防止。夏季は夕方厚め。
• “波”ではなく“線”の食欲を狙う(同じ時間・同じ顔つき)。
6)“異常の芽”の見つけ方🔍
• 突然の残飼増は粒度/バンカー臭/発熱を疑う。
• 糞に長い繊維・未消化穀粒→粒度 or 加工度の過不足。
• 反芻の同調性(群で一斉に反芻しているか)。
まとめ:TMRはレシピだけでなく“工程管理”が品質。粒度・混合・タイミングの3点を守れば、日内の胃の波は穏やかに保てます。🧘♀️
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皆さんこんにちは
株式会社窪田畜産の更新担当の中西です
目的:出荷月齢を縮めつつ、枝肉品質(歩留・BMS)を落とさない。 そのために、導入〜仕上げまでの期別ADG目標と乾物摂取量(DMI)曲線を描き、配合・繊維・でん粉を“静かに”増やしていく設計が必要です。ここでは期別KPI・ラションの変更幅・現場SOPを数値で示します。
1)期別ADG・DMIのラフ設計📈
• 導入〜順化(〜2か月):ADG 0.8〜1.0 kg、DMI 1.5〜2.0%/BW。目標は胃の教育(粗繊維とでん粉の両立)。
• 育成前期(2〜6か月):ADG 1.1〜1.3 kg、DMI 2.0〜2.3%/BW。でん粉を急に増やさない(週+0.2kg/頭以下)。
• 育成中期(6〜14か月):ADG 1.2〜1.5 kg、DMI 2.3〜2.5%/BW。繊維の物理刺激(peNDF)を確保し、反芻時間を維持。
• 仕上げ(最後の90〜120日):ADG 1.0〜1.2 kg、DMI 2.0〜2.3%/BW。安定>加速、日内変動を極小化。
ヒント:“速さ”より“静かさ”。食下量・反芻・糞性状の“日内ブレ”が少ないほど、事故率は下がり、脂肪交雑は素直に乗ります。🧘♂️
2)エネルギーとタンパクの目安(概念)⚗️
• NEm/NEg(可消化エネルギー):期別に1日あたりのNEg供給を段階増。仕上げはでん粉発酵の“ピーク管理”がテーマ。
• CP(粗タンパク):育成期13〜15%、仕上げ11〜13%を目安に、分解性タンパク(RDP)/非分解性タンパク(RUP)のバランスを取る。
• ミクロ栄養:ビタミンA・E、セレン、亜鉛は免疫と皮膚に直結。欠乏サイン(被毛粗、角化不良)を見逃さない。
3)週次の“微調整”SOP🧭
1. 残飼の観察:カラー・匂い・水分・粒度。
2. 糞スコア:1=硬め、3=理想、5=水様。2.5〜3.5を維持。
3. 反芻時間:首輪センサー/目視で8時間/日前後。
4. ラション変更:でん粉は週+0.2kg/頭以下。繊維は物理長を落としすぎない。
5. 給水:流量点検(1頭当たり30〜50L/日消費の目安)。
4)群編成・行動の整え方👥
• 体重差10%以内で群を組む。濃厚の奪い合い・劣位ストレスを削減。
• 飼槽スペース:頭数×60〜75cm/頭を確保(同時採食率Up)。
• 採食→給水→休息の三角動線を短く、交差を減らす。
5)KPIダッシュボード(肥育版)📊
• ADG、DMI、FCR、残飼率、反芻時間、糞スコア、事故率、治療率。
• “静けさ指数”(採食・反芻・横臥時間の分散)を作り、変動を検知。
まとめ:設計とは“微差の積み上げ”。週0.2kgの調整と日内変動の抑制が、出荷月齢と格付けの両立を可能にします。🐂✨
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